恵方巻きを食べる習慣は関西から始まりました。毎年「恵方」と呼ばれる方向を向いて食べると福が来るといわれています。
恵方巻はいまや全国区の行事になりました。節分というと豆まき、年の数だけ豆を食べる、玄関に鰯の頭を柊にさしたものをつける、などの風習がありますね。豆まきなどに比べると恵方巻は節分の行事としては新参者の感があります。
恵方巻きの由来ははっきりとしたことはわかっていません。広く全国に知られるようになったのは90年代後半から2000年に入ってからのことのようですが、関西では以前から行われていました。大正初期には大阪の花街では節分の時に恵方を向いてお新香巻きを食べていたようです。1932年に大阪鮓商組合が丸かぶりのチラシを配ったのが現在も残っているそう。1970年ごろには大阪海苔問屋協同組合が「節分の夜には家族みんなで恵方に向かって巻き寿司を丸かぶりすると幸運になるという言い伝えがあります」と宣伝しています。この頃から関西では「節分の丸かぶり」をイベントとして行うようになりマスコミが取材したことにより全国に広まったようです。
コンビニエンスストアで恵方巻きが売られるようになったのは1989年の広島のセブンイレブンが最初でした。徐々に広がっていき95年には関西以西、98年には全国のセブンイレブンで恵方まきを売るようになりました。コンビニやスーパー、寿司屋などの宣伝が恵方巻きを全国区に広めたともいえるようです。
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恵方巻きの正しい食べ方をご紹介しましょう。食べる時間は節分の夜です。その年の恵方(歳徳神の在する方位)を向いて、目を閉じ、願い事を思いながら、無言で、太巻きを丸かぶりするのが正しい食べ方です。恵方は、2008年南南東、2009年東北東、2010年西南西、2011年南南東、2012年北北西、2013年南南東となっています。方位磁石をもって方角を確かめて食べましょう。
恵方巻きの具は七福神にちなんで七つにすると良いそうです。かんぴょう、高野豆腐、きゅうり、しいたけ、玉子焼き(伊達巻)、でんぶ(おぼろ)、穴子(うなぎ)が基本ですが、自分で作る場合には好みでいろいろな具を選んでみるといいでしょう。
恵方巻で食べられる太巻きは豆まきで逃げた鬼が落としていった金棒だという説もあるようです。鬼の金棒を食べることで鬼のパワーを身につけ、無病息災を願ったり、窮地を打開する力を身につけるという意味合いがあるといわれています。
戦後一時期廃れた恵方巻でしたが、1970年代頃に大阪海苔問屋協同組合が海苔の需要拡大のために行った販売促進行事が現代の恵方巻きの起源です。最初は関西でのイベントでしたが、これに目をつけたのがコンビニでした。売上の落ちる1月後半から2月前半の販売促進イベントとして全国のコンビニで定着しました。広く知られるようになるとスーパーや寿司店でもこの恵方巻き取扱うようになりました。
海苔業者やコンビニなどの商魂で全国に知られるようになった恵方巻ですが、これほど急速にこの習慣が広まったのは主婦に優しい行事であるからとの見方があります。
節分の行事というとなんといっても豆まきですが、豆まきは掃除の手間がかかる、近所迷惑になる、子どもがいないと恥ずかしい、などの理由から敬遠されがちな行事となってきました。恵方巻きが節分の行事として勢力を伸ばしてきている理由には夕食のメニューが決まるからと考えられます。節分の日の夕食は恵方巻き、おかずには邪気を祓うとされる鰯、これで献立は決まってしまいます。恵方巻きをお店から買ってくることも節分の行事であれば後ろめたさがありませんよね。
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